なぜジバンシーに入ったのはKanye Westではないのか?

カニエ・ウェストの2番目の親友は、世界最大のぜいたく品グループ、LVMHから認められた。

LVMH傘下の高級ブランドGivenchyは昨日、今年4月に退任したClare Waight Kellerの後任として、ストリート・ファッション・ブランド1017 Alyx 9SMの創業者である米国デザイナーのMatthew M. Williams氏を第7代クリエイティブ・ディレクターに任命したと発表した。6月16日から正式に着任し、紳士服と婦人服シリーズの全てのアイディアを担当する。初シリーズは10月に発表される。

このニュースは2020年以来、業界に一抹の奮起をもたらすニュースとなった。意外ではないが、4月にClare Waight Kellerが離任したとき、Matthew Williamsは業界内で「板に釘をさされた」と噂されていた。

1017 Alyx 9SMは一般的に機能性ブームのブランドの範疇と考えられているが、高級ファッション業界ではMatthew Williamsや彼のブランドに馴染みがない。35歳のMatthew Williamsは素晴らしいキャリアを持っている。2015年に1017 Alyx 9SMを立ち上げる前は、カニエ・ウェストのチームでレディー・ガガのスタイリスト兼ボーイフレンドであり、有名なフォトグラファーNick Knightのフォトグラファーを務めていた。Virgil Abloh、Heron PrestonらとBeen Trillというブランドを立ち上げ、今では彼らがそれぞれファッション業界を席巻している。

1017 Alyx 9SMの設立後、ブランドはNike、Moncler、Diorなどのブランドと協力し、2016年にLVMH Prizeのヤング・デザイナー・アワードでグランプリにノミネートされた。2018年、Diorメンズ・クリエイティブ・ディレクターのKim Jones氏は就任後の2019春夏シリーズの初のショーを発表し、Matthew Williams氏に直接1017 Alyx 9SMシンボルのローラーコースターのスナップショットをシーズンDiorの様々なアクセサリーのデザインに応用するように提案した。キム・ジョーンズ氏は、これまでMatthew Williamsのためにウェディング・ドレスをデザインしてきた。

Virgil AblohがLouis Vuittonメンズ・クリエイティブ・ディレクターになったのに続き、Matthew WilliamsがLVMHから任命された第二の非科学チーム出身で、ファッション文化の背景を持つ赘沢なブランド・クリエイティブ・ディレクターになった。

Givenchyの高級ファッションハウス性を考慮すると、このブランドはVirgil Ablohよりも大胆なMatthew Williamsを任命する。Virgil Ablohが直面したのは、最新のファッション商品おすすめアクセサリーから始まった現代の赘沢なブランドであり、しかも紳士服はルイビトンのビジネスピラミッドの一角に過ぎない。それに比べて、実権を握っているMatthew Williamsの責任は重い。

高級ファッション・ハウス属性と若年化傾向の間に、Givenchyが躊躇しなかったわけではない。退任したばかりのClare Waight Kellerは過去3年間、オードリー・ヘプバーン流の高級ファッションハウスのイメージを復活させたが、業界から高い評価を受けたほか、同ブランドが販売シェアの半分近くを占めていた紳士服やアクセサリー分野での失敗もビジネス面での傷となった。